昭和時代は髪を洗う習慣がなかった
そもそも、まだまだ電気や水道がありませんでしたからね。
お洗濯は、川でやっていました。
プロパンガスはありました。
夏場は湯船に昼間からお水を貯めておいて、暖かくなったものを使い、冬は薪で沸かしたお風呂です。
子どもたちは、夏は川遊びのついでにきれいになってくる感じです。
わたしが5歳ぐらいの時
髪を洗うときは、美容院にカットをしに行ったときに洗ってもらうものでした。
そのころは、カラスのように漆黒で湿った感じの黒髪が一番美しいとされ、女性はみんなきりっとまとめ髪をしていました。おくれ毛とかありませんでした。
髪は梳くものであって、しょっちゅう洗うものではなかったのです。ちなみに、梳き櫛はとてもよくできていて、髪の汚れや油を取り去る、なかなかに良い道具でした。
いつも束ねていたので、髪の毛はあんまり汚れませんでした。帽子をかぶる習慣も今よりありましたし、あんまり汚れませんでした。
また、シャンプーも一般の家庭にあるわけじゃなかったので、髪を洗うと言っても、いわゆる今でいうところの、湯シャンだったのですが、これをやっていると、髪はべたつかずにサラサラでした。
小学生のころ
まだまだ、髪を洗う習慣はありませんでした。多くて季節ごとぐらい。それ以上洗っても、
「どうしたの?シラミがわいたの?」って言われてしまいます。
男の子は丸坊主なので、石鹸でつるつる頭を洗うので、とても清潔でした。
また、このころから、シャワーという文明の利器が浸透しました。
電気や水道も通りました。
中学生のころ
80年代アイドルが、髪を風にたなびかせるようになってから、
「髪の毛を洗って、風に髪をたなびかせたい!」という気持ちが出てきました。
そういう意味では、わたしたちの世代が、洗髪習慣第一世代です。
わたしたちは2,3日に一回髪を洗うようになりました。
そうしたら、学校や、先生や、大人たちは大騒ぎです。
- 洗髪は5日に一度しか行ってはならない
- ドライヤーを使わないこと
- 髪をセットしないこと
- おかっぱか三つ編みにすること(女の子のショートカット不可)
- リンスをしてはいけない
という、変な校則ができたりしました。
このころに、中森明菜さんの
「毎日髪を洗うのが怖い女の子、まだ居るんだって」というCMが流れて、毎日髪を洗うと、体に良くないというのは迷信だということに、わたしたちは気が付きました。
(※生理の時、風邪を引いたときの洗髪や湯船に関しては、体を冷やさないように、体質に合わせて、自分に合う方法でなさってくださいね)
日本を変えてくれた、ありがたいCMでした。
日本のように、湿度の高い国だと、せめて二日に一回は洗髪しないと、べったべたですからね。
髪を毎日洗うようになったのは、平成になってから
ただ、わたしたちの世代は夜も朝も髪を洗っていたので、あれは洗いすぎだったと思います。